2025年大会の上州武尊山スカイビュートレイルは、武尊山（2,158m）周辺の山岳エリアを舞台に、ロング（約138km）およびミドル（約77km）の2種目で開催された。大会期間中は天候の変化が大きく、スタート後から稜線部を中心に低い雲と濃霧が発生し、視界が制限される区間が多く見られた。剣ヶ峰周辺では展望が得られず、地形把握と慎重な行動が求められた。

スキー場への下りおよびゲレンデの登り返しでは路面の硬さと勾配により脚部への負荷が大きく、序盤から消耗が進む展開となった。その後、標高を上げて武尊山方面へ向かう区間では、強風と低温の影響により、防寒対策としてレインウェアを着用する選手が確認された。

大会2日目未明からは降雨が強まり、夜間走行と重なったことで視界不良の状況が継続した。足元の悪いサーフェスでは安全確保を優先した慎重な通過が必要となり、通過時間に影響を与えた。長時間行動による疲労と睡眠不足が顕在化する時間帯でもあり、選手の判断力と継続的な自己管理が問われた。111.5km地点の樹恵里エイド到着前後には天候が回復し、その後は安定したコンディションで競技が進行した。